1989年8月25日金曜日

タコ型エイリアン‐ミツクビタコ 日本初の生体展示 兵庫

 搬入直後のミツクビタコ=先月13日、明石水族館 
地球外から来た生物では最も目撃情報が多いミツクビタコが、同市内にある地球外生命生態研究センターでの検疫を終え、今月24日より同市の明石水族館で一般公開されている。3つの頭を持つ奇妙な姿が来館者の注目を集めている。


ミツクビタコは、地球外に広く生息すると考えられる生物。タコ同様8本の触腕を持つ。その名の通り、本当の頭部とは別に、2本の触腕の先端にも頭部がある。これは雄が雌の触腕に寄生したもので、宇宙での繁殖時の出会いが少ない事から生まれた生存戦略と考えられているが、詳しい生態は分かっていない。また、食性が分かっていないことから、飼育しても、絶食を続け半年ほどで餓死してしまうという。


搬入されたミツクビタコは先月13日に三ツ首漁港で捕獲されたもので、国内で生きたまま捕獲されたのは今回が初めて。

明石水族館・魚類担当の飯村智史さんは「未だ謎の多いエイリアン、専門家の間でも注目を集めている。ペンギンと同じ水槽なので初めは心配していたが、今はペンギンにもすっかり馴れ一安心。まだ餌やりに成功していないが、常識に囚われず様々な餌を試してみたい」と意気込みを語り、「日本で生きたエイリアンを見られるのは当館だけ。この機会に是非、宇宙の神秘を間近で感じてほしい」と来館を呼び掛ける。

家族で訪れた大阪府天王寺区の柳原里嘉子ちゃん(7)は「ペンギンと仲良くてかわいい。タコなのに頭がいっぱいあって面白かった」と笑顔で話した。

ミツクビタコは同館1階の「ペンギンパラダイス」で展示中。

開館時間は9時~17時(入館は閉館1時間前まで)。入館料は、大人=1,500円、小人=600円、幼児=無料。

ペンギンの頭を撫でるミツクビタコ=24日、明石水族館


8月25日(金)10時44分

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